勝てないけど辞められないパチスロ中毒者の嘆き

最近、物忘れが激しくなりました・・・

パチンコの未来、気になりますよね?

ども、ぐぴおです。

最近読み終わったこちらの本を紹介します。

パチンコ滅亡論

パチンコ滅亡論

 
あらすじ/概要

パチンコはたいして勝てません。なぜこの一言をパチンコ業界は言えないのか…依存症、釘、換金、広告規制、カジノ、客離れ…業界のご意見番の2人が余すことなく語り、容赦なく斬るパチンコ文化論。パチンコジャーナリスト、カジノ研究家とのスペシャル対談も収録。(「BOOK」データベースより)

本の構成としては、大崎一万発さんとヒロシ・ヤングさんのお二人が、パチンコ業界の色々な課題を面白おかしく議論する様を対話形式で収録した本です。

難しかったり、聞きなれない言葉が乱れ飛んでいますが、脚注が随所についており、そこを読むだけでも大分理解が深まります。 

 

この本との出会い

1GAMEのてつさんがTwitterでこの本について触れていたことがあり、その際にすげータイトルつけてんなぁーと思ってAmazonでポチりました。

手にして最初に思ったことは、意外と厚みがあって、パチンコだけでこんなに書くことあるの?って驚きました。 

 

ここからはネタバレを含みます。

私が感じたこと

内容が濃いというか、意外と言っては失礼なんですがお二人とも博学で、書かれている内容が難しい

この会話が台本もなしにペラペラと話しているのであれば凄いことです。お二人とも早稲田大学を卒業させているのでベースの頭の良さが違うのでしょうが、それにしても高度な内容の対話でした。長年、研究されている学者さんのような会話が繰り広げらえているかと思えば、アングラな世界を知る生き字引的な会話も出てきてとても分かりやすい内容でした。

 

私が印象に残ったのは、「インターネットの功罪」

インターネットの普及で人々の生活や価値観が大きく変化した。パチンコもその煽りを当然受けていて、大きな変革を強いられた。

変革前のホール地域密着型の商売をやっていれば良かったが、情報の拡散力が強まったことで極端な話をすれば日本全国の人が顧客となりえるようになった。打ち手にとって有益な情報も、不利益な情報も簡単に拡散されるようになり、一部の特殊な人脈に通じる人達だけが受けていたような恩恵も消えつつある。また、台の挙動なども伝え広がり、打ち手が賢くなっている。(まあ、今までが勉強不足で良いようにやられていただけなのかもしれないが、打ち手が賢くなったのは、メーカーもホールも予想外だったのではないだろうか)

そして、警察との攻防の長い歴史は、グレーゾーンの攻防でもある。

風営法の管理下おかれる業界の中で唯一、三店方式という抜け穴を駆使して換金するという行為が許されている。

明確に曲げられた釘はアウトだが、曲がってしまった釘をもとに戻すのはOKという曖昧さ。

射幸性が高くなりすぎれば規制が入り、台のレギュレーションが厳しくなったり、イベントの告知ができなくなる。だけど、締め付けすぎると一部緩くなったりする、生かさず殺さずのサジ加減

ほんとこの業界は、曖昧さの上になりたっているんだなと思った。

だが、最近はこの曖昧さを許さないの風潮がある。

 

負けるのが嫌ならば、最大限に情報を集め、負けにくい環境を自分で作るしかないのだが、斜陽産業*1である以上、打ち手が勝ち続けることは困難であることは簡単な答えである。

 

90年代、3000万人もあった遊戯人口が2017年には1000万人まで減っている。遊戯人口は3分の1になったのに、売上は3分の1までは減っていないという。

つまり一人当たりの負け額が増えているのである。 どんどん勝てなくなっていると常々感じていたが、それはデータが証明しているのである。

 

この本を読みどう変わったのか/どう変えたいのか

 最近のパチスロ台によく表示される

「パチンコ・パチスロは適度に楽しむ遊びです」

 

まさにこれが答えなんでしょうね・・・

 

たまに勝つけど、基本は負けるもんだよと理解して自分の出せるお金の範囲内で嗜む大人の遊びとみんなが割り切る事なんでしょうね

業界の関係者の方々(専業の方、メーカーの方、ホールの方)には、今後益々厳しくなる状況が見込めますが、客から金を巻き上げるだけの世界ならばいつかは淘汰されるでしょうね

 

(極端な話ですが、会社帰りにパチ屋に寄って同じ顔触れの若い人達がディスクアップを打つ姿を見ると、その若い力を別のことに使えばもっと生産性の高いことができて、社会も潤うし、自分自身も色々な意味で潤うんじゃないかなと余計なことを考えてしまいます。おそらく得た利益から税金も払ってないんだろうし)

 

何か利益を生み出す新しい構造を、ビジネスモデルを作っていかなければいけないのでないでしょうか!

*1:過去に売上高等がピークを記録して以降、現在に至るまで業績が低迷しており、かつ将来的にも回復の見込みがないような産業